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この版は旧版です。新版があります: JSICM 2024 日本版敗血症診療ガイドライン2024(J-SSCG2024)本編 新版を読む
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p.44 抽出テキスト

患者の状態によってそのバランスは異なると考えられる。少なくとも感染源が不明である場合には,全身造影CT 検査を施行することにより感染源が判明する可能性がある。移動に伴う循環動態の不安定化や造影剤腎症,ヨードアレルギーなどの害との比較では,益が上回るものと考えられる。

(5)アウトカム全般に関するエビデンスの確実性

システマティックレビューを行ったが,PICO に合致するRCT は存在しなかった。

(6)価値観

死亡率が低下することについて患者・家族は一般的に重視すると考えられ,不確実性やばらつきはないと考えられる。

(7)容認性

検査室への移動を伴うため,医師,看護師などの医療従事者の仕事量が増大するが,集中治療室での仕事の範疇であり,特にその影響は少ないと考えられる。全身造影CT 検査に伴うコストの増大があるが,全体の診療に占める割合は非常に少なく,容認性は妥当なものといえる。

(8)実行可能性

本邦は世界の中で人口あたりのCT 撮像装置の普及が最も進んだ地域であり,敗血症診療を行う多くの施設に装備されているため,実行可能であると考えられる。

(9)判断の要約(Table 3-2-1) (10)推奨グレーディング決定の工程

修正RAND 法を用いた投票によって,中央値8,見解不一致指数0.164 の結果となり,委員会で採択された(7 点以上:95.8%)。

(11)関連する他の診療ガイドラインにおける推奨

SSCG 2016 では画像診断を行うことを強く推奨している 2)。

(12)実施に関わる検討事項

感染源の検索として,すべての臓器に対し造影CTが有用とは限らない。臓器に特異的な検査方法が優先される場合もあり,感染源不明の敗血症における臓器別の造影CT の有用性について検討が必要である。

(13)今後の研究の可能性

感染源を明確にし,重症度評価あるいは的確な介入計画を立案するためにも造影CT は重要である。しかし,感染源が不明な場合に造影CT 施行の有無によるRCT は存在せず,今後もRCT の実施は困難である。また,造影剤使用による造影剤腎症やアレルギー発症のリスクと検査室移動に関する循環動態への影響など,今後,さらに検討が必要である。

文 献

1) De Waele JJ: Early source control in sepsis. Langenbecks Arch Surg. 2010; 395: 489-94. 2) Rhodes A, Evans  LE, Alhazzani W, et al: Surviving Sepsis Campaign: International Guidelines for Management of Sepsis and Septic Shock: 2016. Intensive Care Med. 2017; 43: 304-77.

Table 3-2-1 判断の要約

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