p.36 抽出テキスト
行った。「一般病棟あるいは救急外来部門」で対象となった論文は計11 編で,各バイオマーカーのメタ解析で統合された論文は,CRP 8 編 3-10),PCT 11編 3-13),P-SEP 4 編 8, 9, 12, 13),IL-6 4 編 3, 5, 6, 11)である。 その結果をもとにエビデンスプロファイル(EP), evidence to decision(EtD)をまとめ,『PCT,P-SEP, IL-6 の診断精度は比較的正確であると考えられるが,患者や家族における重要なアウトカムに対する効果のバランスは拮抗していることから,CRP も含め,いずれのバイオマーカーも弱い非推奨』としてAnswerを提示し,委員会での投票が行われた。 2 回の投票の結果,合意形成に至らなかった(同意中央値7 点,不一致指数0.1826)。委員からは,これまで広く日常的に測定しているCRP,PCT,P-SEP などの検査を行わなくて良いと解釈され,バイオマーカー測定が行われなくなることが懸念されるとの意見が出された。委員会で議論を重ねた結果,最終的に本CQ はBQ として扱う方針となった。(3)解説 以下の解説は,システマティックレビューの結果およびGRADE の推奨工程として作成したEP(Table 2-4-1-1~2-4-1-4)を参考に作成した。 本CQ におけるシステマティックレビューの結果では,一般病棟あるいは救急外来において,敗血症を疑った場合のバイオマーカー検査の感度,特異度は, CRP では59%,79%,PCT では74%,81%,P-SEP では75%,74%,IL-6 では78%,78% であった。実際の臨床では,CRP のみしか測定できない施設もあれば,複数のバイオマーカーが測定可能な施設もある。そのため,敗血症を疑った場合の補助としてCRP を用いるのであれば,PCT,P-SEP,IL-6 よりも感度が劣ることを考慮する必要がある。もしもCRP に加えPCT,P-SEP,IL-6 いずれかのバイオマーカーを測定可能な施設であれば,上記システマティックレビューの結果から敗血症を疑う補助として,より参考になる可能性がある。このように,これらのバイオマーカーは一部の症例に対して有意義な結果をもたらす可能性 Table 2-4-1-1 エビデンスプロファイル(一般病棟あるいは救急外来におけるCRP) Table 2-4-1-2 エビデンスプロファイル(一般病棟あるいは救急外来におけるPCT) -S 34-