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この版は旧版です。新版があります: JSICM 2024 日本版敗血症診療ガイドライン2024(J-SSCG2024)本編 新版を読む
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p.30 抽出テキスト

症度を含め治療方法の選択に苦慮する場合が少なからず存在している。その際,敗血症の診断とともにバイオマーカー検査の結果を参考に治療を行う場合が多々ある。バイオマーカーとしては,C 反応性蛋白(CRP),プロカルシトニン(PCT),プレセプシン(P-SEP),インターロイキン6(IL-6)の4 種類のバイオマーカーが現在敗血症診断目的で用いられている。これら4 種類のバイオマーカーに関して,日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG)2016 では,救急外来や一般病棟などの非重症患者と集中治療室に入室する重症患者とに分けて,感染症診断の補助検査として非重症患者ではPCT,P-SEP またはIL-6 を日常的には評価しないことを弱く推奨し,重症患者ではPCT またはP-SEP を評価することを弱く推奨した 3, 4)。その後,バイオマーカーに関する数多くの報告がなされ,本ガイドラインにおいても敗血症診断目的で4 種類のバイオマーカーの評価を述べることは極めて重要であると考えた。また,救急外来や一般病棟などの非重症患者と集中治療室に入室するような重症患者とでは評価は異なるため,CQ2-4-1 として「一般病棟あるいは救急外来において,敗血症診断のバイオマーカー検査としてC 反応性蛋白(CRP),プロカルシトニン(PCT),プレセプシン(P-SEP),インターロイキン6(IL-6)の位置づけは?」,CQ2-4-2 として「集中治療室において,敗血症診断のバイオマーカー検査としてC 反応性蛋白(CRP),プロカルシトニン(PCT),プレセプシン(P-SEP),インターロイキン6(IL-6)の位置づけは?」を掲げる。

文 献

1) CoburnB, Morris AM, Tomlinson G, et al: Does this adult patient with suspected bacteremia require blood cultures?. JAMA. 2012; 308: 502-11. 2) Metlay JP, Waterer GW, Long AC, et al: Diagnosis and treatment of adults with community-acquired pneumonia. An official clinical practice guideline of the American thoracic society and infectious diseases society of America. Am J Respir Crit Care Med. 2019; 200: e45-67. 3) 西田修,小倉裕司,井上茂亮,他: 日本版敗血症診療ガイドライン2016 作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2016. 日集中医誌. 2017; 24: S1-232. 4) 西田修,小倉裕司,井上茂亮,他: 日本版敗血症診療ガイドライン2016 作成特別委員会.日本版敗血症診療ガイドライン2016. 日救急医会誌. 2017; 28: S1-232. CQ2-1:血液培養はいつ採取す るか?

Answer:抗菌薬投与前に2 セット以上採取する(Good Practice Statement)。

(1)背景および本CQ の重要度

敗血症・敗血症性ショックの診療において,原因となる病原微生物の同定が極めて重要であり,適切な治療にもつながる。血液培養に関する一般的な推奨を記述することは,良質なエビデンスの有無にかかわらず重要であると記載されているが,依然として周知徹底されていないため,本ガイドラインでも踏襲する 1, 2)。

救急外来などで,未治療の敗血症疑い患者に対し,アルゴリズム的に抗菌薬投与前に血液培養2 セット以上を可及的速やかに採取することが重要である。また,術後感染や入院患者の敗血症の場合は,事前に抗菌薬が投与されている場合が少なくない。しかしこのような患者においても,できるだけ早急に血液培養2セット以上を採取することが重要である。

(2)解説

一般的に菌血症は,心内膜炎,中心静脈カテーテル感染,肺炎,膿瘍,骨髄炎,腹腔内感染症,尿路感染症などの感染症で生じ,高い死亡率を来している 3)。各種の迅速診断法が開発されているものの 4),現在でも血液培養は菌血症を診断するうえでの標準的検査法である。血液培養を採取するタイミングに関する良質なエビデンスがなく,本CQ に対し明確な推奨の提示はできない。

これまで,菌血症を疑う症状(発熱,悪寒・戦慄,低血圧,頻呼吸など)の出現,原因不明の低体温,低血圧,意識障害(特に高齢者),白血球数増加や減少,代謝性アシドーシス,免疫不全患者における呼吸不全・急性腎障害・急性肝機能障害などが見られた場合は敗血症を疑い,できるだけ早急に血液培養を2 セット以上採取することが推奨されている 5)。そのなかでも特に,38.5°C以上の発熱や戦慄が生じた場合は,早急に血液培養を2 セット以上採取することが勧められている。しかしながら,菌血症の可能性が低い場合の発熱や白血球の上昇のみでは,無理に血液培養を採取しなくてもよいとする報告もある 6)。

原則として,抗菌薬治療の開始が遅滞することのないよう留意しつつ,抗菌薬投与前に採取することが重要である。なぜなら,抗菌薬投与後では検出感度が低下し,菌を同定できない場合が多いためである 7)。抗

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