GL検索 v0.1.0
画像は 6 ページを描画したものです
page 6

p.6 抽出テキスト

−6− FoCUS で観察する主な断面を図3 に示す.

3.2.1 心窩部アプローチ

1腹部大動脈長軸断面(縦断面)

下大静脈の縦断面からプローブを患者の左側に傾ける操作で,並走する腹部大動脈を観察する.動脈硬化の程度,動脈瘤や動脈解離の有無が診断できる.

2下大静脈短軸断面(横断面)

下大静脈の横断面は楕円形のことが多いため,下大静脈の長径に近い切り方で長軸断面を描出すると,径を過大評価してしまう.それを回避するには,長軸断面からプローブを時計回りに90 度回転させて,短軸断面を観察するとよい.断面が楕円形の場合は,短径で拡張の程度を評価する.中心静脈圧が上昇するにしたがって,下大静脈の断面は正円に近くなる[10].

3.2.2 傍胸骨左縁アプローチ

1傍胸骨左縁短軸断面(大動脈弁口レベル)

乳頭筋レベルの短軸断面から,プローブの先が頭側に向くよう傾けて描出する.大動脈弁,三尖弁,右室流出路,肺動脈弁が観察できる. 2傍胸骨左縁短軸断面(僧帽弁口レベル)

乳頭筋レベルの短軸断面と大動脈弁レベル短軸断面の中間で,僧帽弁の器質的変化が観察される.カラードプラ法を用いると僧帽弁逆流症(mitral regurgitation: MR)のジェットが吹く方向が観察できる. 3傍胸骨左縁短軸断面(心尖部レベル)

乳頭筋レベルの短軸断面から,プローブの先端が尾側に向くよう傾けて描出する.プローブの位置を一肋間下に下げたほうがよい.左室心尖部の局所壁運動の評価を行う.心尖部瘤を認めた場合には左室内血栓の有無を評価する.

3.2.3 心尖部アプローチ

1心尖部二腔断面

四腔断面からプローブを90 度反時計方向に回転させる.左室の前壁と下壁が観察できる. 2心尖部長軸断面(三腔断面)

二腔断面からプローブをさらに反時計方向に回転させる.傍胸骨左室長軸断面とほぼ同じ断面である.前壁中隔と下側壁(後壁)が観察できる.僧帽弁口血流速波形や左室駆出血流速波形を記録する断面である.僧帽弁口血流速波形は四腔断面で記録する場合もある.

3.2.4 M モード法

心尖部四腔断面において,僧帽弁輪あるいは三尖弁輪にカーソルを設定してM モード図を記録する.それぞ

3.1.1 心窩部アプローチ

1下大静脈長軸断面(縦断面)

正中線上の剣状突起下にプローブを置き,インデックスマーカーを12 時方向(頭側)に向ける.横断面上でティルティング操作を行い,下大静脈の長軸断面を描出する.下大静脈が右房へ流入する,下大静脈に肝静脈が流入する,下大静脈は拍動せず呼吸性変動がある,ことを確認して下大静脈を同定する. 2心窩部四腔断面

下大静脈を観察した場所でプローブのインデックスマーカーを3 時の方向に回転させ,肋骨の下に潜り込ませるようにプローブを倒して描出する.仰臥位で観察可能であり,左側臥位になれない患者や,慢性肺疾患,人工呼吸中など,胸壁からのアプローチが困難な場合にも有用である.この断面で心膜液貯留の有無や,左室収縮能,右室サイズなどが評価できる.

3.1.2 傍胸骨左縁アプローチ

1傍胸骨左縁長軸断面

心エコー図検査の最も基本となる断面である.第3 ~ 4肋間の胸骨左縁にプローブを置き,インデックスマーカーを11 時方向(患者の右肩方向)に向ける.僧帽弁,大動脈弁をまず観察し,左室が長軸方向に最も長く描出できるようプローブを回転させて微調整する.心室中隔の右室面と大動脈前面がほぼ同じ高さになるような画像がよい.本断面では,前壁中隔と下側壁(後壁)が観察できる.左室,右室のサイズと収縮能,心膜液や胸水の貯留の評価,大動脈弁と僧帽弁の観察を行う. 2傍胸骨左縁短軸断面(乳頭筋レベル)

傍胸骨左室長軸断面で,乳頭筋が画面の中央に来るように調整し,プローブを90 度時計回転させる.インデックスマーカーは2 時方向(患者の左肩方向)を向く.左室が正円となり,前後の乳頭筋が均等に観察できる断面が良い.左室収縮能,局所壁運動異常を評価する.右室のサイズや心膜液貯留も評価できる.

3.1.3 心尖部アプローチ

1心尖部四腔断面

心尖拍動の最強点か,そのやや外側下方にプローブを置き,プローブのインデックスマーカーはほぼ3 時の方向で,左室と右室が最も大きく描出される断面を探す.左室と右室,左房と右房のサイズの評価,左室収縮能の評価に用いる.四腔断面で観察される左室壁は,前側壁(側壁)と下壁中隔である.

3.2 Advanced FoCUS の観察断面

Basic FoCUS の観察断面に追加して,advanced