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p.4 抽出テキスト

−4−身体所見の診察と確定診断のための検査法の間に位

置し,身体診察を補助する側面が大きい.ここで特定の臨床現場とは,一般内科外来や循環器内科外来,救急外来,入院病棟,CCU を含む集中治療室(Intensive Care Unit:ICU),在宅訪問医療現場等のスクリーニング検査が必要とされる現場のことを指す.米国心エコー図学会では,FoCUS には次のような特徴があるとされている[1].

• 目標指向的(Goal-directed) • 問題志向的(Problem oriented) • 限られた観察断面(Limited in scope) • 簡便(Simplified) • 短時間で行える,繰り返し施行(Time sensitive and repeatable) • 定性的あるいは半定量的(Qualitative or semiquantitative) • 患者診療の場所で施行(Performed at the point of care) • 通常臨床医が施行(Usually performed by clinicians) FoCUS は患者が検査室に赴いて検査室で施行する超音波検査とは異なり,患者診療の場所で行われるといった特徴を有する.したがって,移動しやすい小型機のほうがFoCUS に向く.実際,近年ポケットサイズのエコー機など超音波診断装置の小型化が進んだことが契機となってFoCUS が発達した経緯がある.ただし,大型機

行って診断に活用することを許容し,その基準値を記載することとした.一方,基本的な観察断面以外を用いた観察,比較的簡便に利用できるカラードプラ法を用いた観察,パルスドプラ法および連続波ドプラ法を用いた計測も,様々な病態把握に有用である,しかし,これらをFoCUS の手技に含めると初学者のハードルを上げかねないことから,まず習得するべき基本的な断面による病態の診断を basic FoCUS とし,それ以外はadvanced FoCUS として記載することとした.

更に最近,肺POCUS が臨床で用いられるようになってきた.肺エコーは,FoCUS と併用することで心不全の診断や経過観察にも有用であり,胸部レントゲン撮影ができない在宅医療では特にその有用性が高い.本手引きの作成ワーキンググループにおいて,肺エコーもFoCUS と併せての教育が望ましいという意見が一致したことから,本手引きに肺POCUS の基本的手技とその利用法についても記載することとした.

2.FoCUS の位置づけ

2.1 FoCUS の位置づけ

FoCUS とは,特定の臨床現場で多くの鑑別診断の中から診断を絞り込んで次の確定診断法を選択するために,あるいは,初期治療を急ぐような場合にはその内容を迅速に選択するために,短時間で施行可能な簡易プロトコールで行う心臓POCUS である(図1).

図1 FoCUSの位置づけ

心エコー図検査は,包括的心エコー図検査(Full study)とPOCUSに大別される.POCUSには,FoCUSのほかに,Limited echocardiographyや,救急領域の心エコー図検査が含まれる.