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−18− 臓以外に,腹部,下肢静脈,甲状腺など)等を組み合わせて診断することが必要である. 8.疾患,病態別の活用法 8.1 心膜液貯留,心タンポナーデ 心膜液貯留が大量であれば心タンポナーデの可能性がある.少量でも急速に貯留した場合には心タンポナーデを来す可能性がある.タンポナーデサインが認められた場合には,advanced FoCUS が可能であれば,上行大動脈拡大やAR をチェックして大動脈解離の可能性を考える.バイタルサインが不安定であれば緊急の心嚢ドレナージも考える. 8.1.1 心膜液貯留 壁側心膜と臓側心膜の間に心膜液が貯留するとエコーフリースペースとして観察される.心膜液貯留におけるFoCUS の観察ポイントを図13 示す.下行大動脈の内側にあるエコーフリースペースは心膜液,外側は胸水と判断する( 図14).心外膜脂肪を心膜液と見間違う可能性があるが,脂肪はエコー輝度が心膜液より高く,心周期に伴う移動がある.心膜液貯留が観察された際には,貯留量のみならず病状経過と血行動態の把握が非常に重要である[61].急激な心膜液貯留の原因として,急性心膜炎,心筋梗塞,上行大動脈解離などがあげられる. 本疾患のように心疾患の既往があり,病歴や身体所見から心不全の悪化が疑われる場合には,FoCUS/ 肺POCUS を行い,迅速に鑑別をすすめる. 7.6.3 FoCUS/ 肺POCUS で確認 すべき所見 Basic FoCUS では右心不全を示唆する下大静脈の拡大,右室拡大,さらに左心不全を示唆する左室拡大,左室収縮能の低下について注意を払い観察する. HFrEF のように左室収縮能の低下をきたしている場合はbasic FoCUS でも判断が容易であるが,左室駆出率が軽度低下した心不全(heart failure with mildly reduced ejection fraction :HFmrEF)やHFpEF の場合に評価が必要な左室拡張能はbasic FoCUS では評価は困難である.この場合advanced FoCUS として左室肥大,左房拡大は参考となる. また肺POCUS を組み合わせることで,両側びまん性のmultiple B-lines や胸水貯留を確認し左室拡張機能低下を類推することもでき有用である. 7.6.4 FoCUS/ 肺POCUS で異常が 認められなかった場合 全身性浮腫,片側性浮腫の原因は上記鑑別疾患以外にも多岐にわたるため,血液検査,尿検査,超音波検査(心 図13 心膜液貯留の観察ポイント Basic FoCUSの観察断面における心膜液貯留の見え方を示す.