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p.48 抽出テキスト

生活状況等によって異なる.医療従事者は,患者の不安やその原因となる状況の理解に努め,対応する.また,患者が訴える内容は,医療従事者の職種によって異なるため,医療チーム間で情報共有が必要である.

ケアギバーは在宅療養において重要な役割を持つが417),植込型LVADが生命維持装置であることから,アラーム・機器の不調に対する不安が大きい.患者の自覚症状の訴えに対して動揺したり,ケアギバーが常にアラームが聞こえる範囲で生活することへの拘束感,介護に対するストレスを持つ.退院後の生活の中で患者とケアギバーの関係が悪化することがある.時間とともに改善する場合もあるが418),改善しない場合もあるため,外来受診時を利用し患者,ケアギバー各々の生活状況を確認する必要がある.

患者,ケアギバーは在宅療養において不安や緊張感を持ち続ける.在宅療養は,入院と違って医療者が常に近くにいないため,精神科医,臨床心理士,リエゾンナースなど,患者,ケアギバーが相談しやすい環境を設けることも必要である.

植込型LVAD患者,ケアギバーは医師(心臓外科医,循環器内科医,精神科医),看護師,VADコーディネーター,レシピエント移植コーディネーター,人工心臓管理技術認定士,臨床工学技士,薬剤師,栄養士,理学療法士,臨床心理士など多職種チームが支援する.植込型LVADによるBTT,DTを円滑に進めるためは,適応決定の前段階からACPを重ね,患者,ケアギバーが人生の終焉をどう過ごしたいかを考えることが大切である.患者の判断能力がある間に治療やどのように生きたいかに関する意向をしっかり考え,ケアギバーと話し合い,患者の意思を示す(advanced directive:事前指示)ことは,脳血管障害等により患者が判断能力を失った際に,その後どのように治療を進めるかに対するケアギバーの迷いや葛藤の軽減につながる.事前指示を示すことは,患者がその人らしく生きるとともに,その人らしい人生の最期を迎えるために重要である.患者,ケアギバーがその人らしく考えることができるように,多職種がそれぞれの職種の特性を発揮し連携して対応できるチーム体制とすることが必要である. 3.1 在宅機器管理

3.1.1 日常点検

在宅療養中の機器の日常点検は,患者もしくはケアギバーが行う.主なチェック項目としては以下の5つの点があげられる.・ポンプの回転数・消費電力・推定流量(機種によっては表示されないものもある)・アラーム発生の有無・構成品(コントローラやバッテリ,各種ケーブルなど)

の外観各施設で点検リストを作成して患者に記載してもらい,患者記録として残すのが望ましい.

3.1.2 外来受診時における点検

外来受診時に医療従事者が機器の点検を行う.コントローラにトレンドデータやイベントデータ,アラームの発生履歴がメモリされている機種ではデータをダウンロードし,在宅療養中のシステムの駆動に問題がなかったか確認を行う.ただし,機種によってはデータをメモリする機能を持っていないものもあるため,その場合は患者記録を参考にシステムの駆動に問題がなかったか確認する.主なチェック項目としては,3.1.1 日常点検であげた項目とほぼ同じであるが,機種特有の機能※1をチェックする必要性もあるため,取扱説明書を参考にそれぞれのデバイスに応じて点検を行う.血液ポンプが安定して駆動し,適切な流量補助ができている場合には,インペラーの回転数,消費電力,推定流量や流量波形の形態419),いずれにも大きな変化はみられない.また,定期的に点検や交換を行う必要がある構成品(表14)がある場合は,あらかじめ準備を行っておき,外来受診に合わせて点検および交換作業を行う. ※1 クールシールライン圧(EVAHEART),ILS(Intermittent

Low Speed)機能の動作(Jarvik2000)など

3.1.3 不具合発生時における対応

不具合が発生した場合は,状況に応じて患者に来院してもらい,システムの駆動状態の確認を行う.在宅療養中に

3 在宅管理