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p.41 抽出テキスト

・ 機能的狭窄度評価FFR <0.80 やiFR <0.89 127,  311)・ 経胸壁心エコーによるATP 負荷冠血流予備能(CFR <

2.0) 303) d.手技i.POBA

川崎病罹患後2 ~3 年以内の早期に生じる,動脈瘤や石灰化を伴わない局所性狭窄に対して有用である203, 247, 250, 312–314).川崎病罹患後年数が経過し,冠動脈壁が石灰化を伴い硬化している場合,効果は乏しい.症例数が少ないため,エビデンスレベルは低い.局所性狭窄の原因は細胞線維性内膜肥厚である.川崎病罹患後早期には,浮腫性で細胞外マトリックスが豊富であるため,バルーンにより内膜肥厚を圧縮し,8 気圧程度の拡張で,有効な最小血管腔径(MLD)を得ることが可能である.しかし,冠動脈瘤合併例では,直後の成績は良好であっても,1 年以内に無症候性閉塞をきたした症例が報告されている.川崎病罹患後数年以内の適応症例は,ほとんどの場合幼児で,体格に見合うガイディングカテーテルは市販されていないので,独自に成型する必要がある.また,左前下行枝近位部の病変に対する拡張術においては,バルーン長径が短いものであっても乳幼児の体格では左冠動脈主幹部に係るため,注意が必要である(推奨クラスIIb,エビデンスレベルC). ii.ロータブレータ(高速回転式経皮経管アテレクト

ミーカテーテル,PTCRA)川崎病罹患後年数を経過するにつれ,冠動脈壁の石灰化は高度になる.ロータブレータは,石灰化を伴う局所性狭窄に対して適している250, 315–317).高速回転によるdifferential cutting の原理により冠動脈壁を研削し,冠動脈のコンプライアンスを変え,バルーンによる拡張を可能とする.石灰化病変は病変長が短く,冠動脈穿孔,末梢塞栓による合併症は成人の動脈硬化性病変に比較して少ないが,熟達した医師により施行されるべきである.対象は体格が成人に達した青年期以降の患者である.ロータブレータのBurr のサイズは1.25 ~2.25 mm であるので,ロータブレータのみでは,Burr サイズ以上のMLD を得ることはできない.病変の狭窄径によりBurr サイズを決定し,サイズアップする.ガイドカテーテルは6 Fr 以上となるため,体格の小さな小児では,アプローチの血管径と病変部位のリファレンスの血管径により,Burr サイズが制限されうる303). Burr サイズが小さい場合,十分なMLD を得ることができないため,初期成績は良好でも遠隔期に無症候性閉塞や再狭窄が生じうる315).1 年後の再狭窄は10 ~30% に見られるが,再狭窄に対する再経皮的冠動脈回転性アブレーション(PTCRA)以降15 年では再狭窄はなかったという報告がある315, 317).しかし,それ以上の長期報告はない. 10 atm 以上の高圧バルーンによる後拡張は,遠隔期に新生

瘤の原因となりうるので避ける318)(推奨クラスIIa,エビデンスレベルC). iii.ステント留置術

ベアメタルステント(BMS)や薬剤溶出ステント(DES)留置の初期成績は良好であるとの症例報告が散見されるが,遠隔期成績の報告は少ない141, 319–325).DES 留置後はアスピリンとチエノピリジン系抗血小板薬2 剤併用療法(DAPT)の少なくとも6 ヵ月以上の継続が推奨されている.川崎病による局所性狭窄は加齢とともに石灰化が高度になり進行性である.再狭窄,遠隔期の新生瘤やステントフラクチャー,ステントのmalapposition が報告されている308, 309, 323, 324).長期予後は不明であるため,ステント留置については慎重に判断されるべきである. iv.グラフト狭窄に対するバルーン形成術

CABG 後の内胸動脈グラフト狭窄に対するバルーン血管形成術は,グラフトの閉塞を防ぐことができる.小児では血管径が細く,native flow との競合のため,CABG 術後のグラフト吻合部狭窄が進行し,術後1 ~2 ヵ月にグラフトの閉塞をきたしうる.グラフト吻合部狭窄に対してPOBA は有用である326)(推奨クラスI,エビデンスレベルC). v.慢性完全閉塞(CTO)に対するPCI

完全閉塞病変があっても良好な側副血管が発達している場合が多く,側副血行を利用した逆行性アプローチ(retrograde approach)による成功例が報告されている327–329).しかし,これらの報告ではDES ステント留置を併用しており,初期成績は良好であるが,遠隔期は閉塞している場合が多い.必要性,手技の侵襲度と効果について十分に検討されるべきである.再疎通血管像によるセグメント狭窄(braid-like lesion)に対する適応の可否についても不明である309).

2.1.3 血管内イメージングと機能的虚血評価

PCI のガイドとして,診断,手技の選択,術前後の評価のため,血管内イメージング318)と機能的虚血を測定するFFR,iFR がある311)(推奨クラスIIa,エビデンスレベルC).血管内イメージングには,IVUS,OCT がある(推奨クラスIIa,エビデンスレベルC).最小内腔面積の計測や血管壁の性状を正確に評価することができる.デバイスやステント径の選択,術後評価に有用である.OCT は近赤外線と光学技術を応用した画像診断法で,IVUS よりも高い解像度であるが,可視深達度は低い.内科領域のPCIは,FFR またはiFR による機能的虚血をガイドにPCI を施行することが推奨されている127).川崎病によるCAL に