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p.8 抽出テキスト

推奨・エビデンスレベル

本ガイドラインにおける推奨・エビデンスレベルの決定および記載法は,急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)に準拠した11).以下に概要を引用する.

推奨クラスとエビデンス・レベルの記載は,従来のガイドラインの記載方法を踏襲した(表1,2).これは,これまで公表された論文に基づいて執筆者が判断し,最終的には班員および外部評価員の査読により決定した.わが国の循環器領域では,従来の推奨クラス分類とエビデンスレベルが広く普及しており,海外のエビデンスレべルとの整合性も取りやすい.一方で,日本医療機能評価機構が運営する医療情報サービス事業Minds(マインズ)では,『Minds診療ガイドライン作成の手引き2007』において推奨グレードとエビデンスレベルとして異なる記載を行っている(表3,4) 12).そこで,本ガイドラインでは,特定の診断や治療内容について,可能なかぎり両者を併記し,表としてわかりやすく表示した(推奨クラス・エビデンスレベルとMinds推奨グレード・Mindsエビデンス分類).従来のガイドラインのエビデンスレベルの表記では,無作為介入臨床試験の結果は登録研究よりエビデンスレべルが高いという考えを基本としているのに対し,Mindsのエビデンス分類は,エビデンスのもととなった試験や研究の種類を示したものであり,これらの表記内容は同一ではない.したがって,本ガイドラインにおけるMinds推奨グレード・

第1章 はじめに

表1 推奨クラス分類

クラスI手技・治療が有効・有用であるというエビデンスがあるか,あるいは見解が広く一致している.クラスII手技・治療の有効性・有用性に関するエビデンスあるいは見解が一致していない.

クラスIIaエビデンス・見解から有用・有効である可能性が高い.

クラスIIbエビデンス・見解から有用性・有効性がそれほど確立されていない.

クラスIII手技・治療が有効,有用でなく,ときに有害であるとのエビデンスがあるか,あるいは見解が広く一致している.

表2 エビデンスレベル

レベルA複数の無作為介入臨床試験,またはメタ解析で実証されたもの.レベルB単一の無作為介入臨床試験,または大規模な無作為介入でない臨床試験で実証されたもの.レベルC専門家,および/ または小規模臨床試験(後ろ向き試験および登録を含む)で意見が一致したもの.

Mindsエビデンス分類は,あくまでも参考として記載したものである.

針を明示することを目標に作成した.

心筋症には,この2つの疾患以外にも拘束型心筋症や不整脈原性右室心筋症(ARVC)など他の心筋症もあるが,現時点ではガイドラインを作成するエビデンスが十分ではないと判断した.今後のエビデンスの蓄積に期待し,次回の改定への課題としたい.

本ガイドラインは, 日本循環器学会と日本心不全学会の2学会の合同ガイドラインとして作成され,従来のガイドライン作成班の班員・協力員に加え,上記の 2学会を含む10学会(日本循環器学会,日本心不全学会,日本心臓病学

会,日本心エコー図学会,日本胸部外科学会,日本不整脈心電学会,日本小児循環器学会,日本心臓血管外科学会,日本心血管インターベンション治療学会,日本心臓リハビリテーション学会)から推薦いただいた班員で研究班を組織した.また,厚生労働省難治性疾患政策研究事業「特発性心筋症に関する調査研究」と,日本医療研究開発機構難治性疾患実用化研究事業「拡張相肥大型心筋症を対象とした多施設登録観察研究」の2つの研究班にも参画いただいた.