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p.69 抽出テキスト

a. 機能性僧帽弁逆流

拡張型心筋症では,左室機能低下,左室拡大,弁輪拡大により弁尖の閉鎖が妨げられ,僧帽弁逆流が生じる症例がある.僧帽弁逆流の重症度は心機能障害,および予後に影響する因子であり,その評価は重要である523, 524). b. 左室収縮非同期

拡張型心筋症では,左脚ブロック型伝導障害のようなQRS幅が広い心不全症例では,左室内収縮タイミングがずれた左室心室内同期不全が生じ,予後に影響すると考えられている.治療法として,心臓再同期療法(cardiac resynchrony therapy; CRT)を用いるが,心エコー指標はCRT有効例を予測しないとされる525)が,断層法で認められるapical shuffleやseptal flashは簡便で有効な視覚的方法である526).

拡張型心筋症における心エコー検査の推奨とエビデンスレベルを表45に示す.

4.6 MRI

心臓MRIの役割は,1)シネMRIによる心機能評価, 2)主に遅延造影MRIによる心筋症の鑑別と心筋性状評価,そして3)重症度・予後の評価である.

心臓MRIによる臨床的評価の推奨とエビデンスレベルを表46に示す.

4.6.1 シネMRIによる心機能評価

(1)左室・右室駆出率,(2)心拍出量,(3)左室・右室拡張末期・収縮末期容積,(4)心筋重量がある.シネMRI検査では,3次元画像を用いて右室/左室機能や局所壁運動を正確かつ高い再現性をもって評価できる527).

推奨クラスエビデンス

レベルMinds

推奨グレードMinds

エビデンス

分類

血漿BNP・血清NT-proBNP診断I A A I重症度I A A I予後評価I A A I治療効果判定IIa B B IIスクリーニング目的IIa C B II血漿ANP診断I A A I重症度IIa B B II予後評価IIa B B II治療効果判定IIb C C1 IIIスクリーニング目的IIb C C1 III心筋トロポニン(T,I) *・血漿ノルアドレナリン#診断- - - -重症度IIa B B II予後評価IIa B B II治療効果判定- - - -

スクリーニング目的- - - -

表44 心不全におけるバイオマーカーの推奨とエビデンスレベル

推奨クラスエビデンス

レベルMinds

推奨グレードMinds

エビデンス

分類

アルドステロン#・血漿レニン活性#診断- - - -重症度IIa C B III予後評価IIa C B III治療効果判定- - - -

スクリーニング目的- - - -神経体液性因子(上記以外)#診断- - - -重症度IIb C C1 V予後評価IIb C C1 V治療効果判定- - - -

スクリーニング目的- - - - *日本では心不全に対しては保険適用はないが,米国心臓病学会(ACC),米国心臓協会(AHA),米国心不全協会(HFSA)におけるガイドラインでは,トロポニン測定は,推奨クラスI,エビデンスレベルAであり,欧州心臓病学会(ESC)におけるガイドラインでは,推奨クラスI,エビデンスレベルCである. #日本では心不全に対しては保険適用はない. (急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版). 2018 11)より)