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p.33 抽出テキスト

オートファジー像が見られるものは予後がよいとする報告がある239).あるいは核周囲クロマチンの凝集に連続性のある例は,非連続性を示す例に比し予後がよいとする報告240)など電顕所見が予後予測に役立つ可能性も指摘されているが,電顕における微細構造の変化と予後との関連については研究段階である.

その他,分子生物学・生化学的解析のため液体窒素による急速凍結やRNA保存液を使用し,遺伝子変異やウイルスゲノムの検索に用いることも可能であるが224-226),光顕,電顕とは異なり保険収載されておらず,通常は専門施設で臨床研究として実施されていることが多い. d. 鏡検と解釈

心筋生検で見られる病理組織学的所見の多くは非特異的であるため,表22 に示すような組織パラメーターを系統的に評価することが見落としを減らし,病変の成り立ちを解釈するのに役立つ237, 241).また心臓移植申請の際のレシピエントデータシートには,心筋細胞肥大,線維化,(炎症)細胞浸潤についての4段階(-~+++)の評価が求められている242).なお,心筋生検ではしばしば採取時の組織の牽引によるcontraction band artifact(図14A)をはじめ生検鉗子による圧挫(crash artifact),血栓と間違いやすい凝血塊の混入や小血管の陥入(テレスコープ現象) (図

表22 心筋生検所見チェックリスト

組織学的パラメーター程度心筋細胞の横径(  μm)肥大度- + 2+ 3+大小不同性- +核の変性所見(腫大,濃縮,不整,複核など) - + 2+ 3+リポフスチンの沈着- + 2+ 3+筋原線維の粗鬆化- + 2+ 3+空胞変性- + 2+ 3+好塩基性変性- + contraction band artifactの程度- + 2+ 3+心筋配列の乱れ- + 2+ 3+錯綜配列- + 2+ 3+線維化

血管周囲性- + 2+ 3+

間質性- + 2+ 3+置換性- + 2+ 3+その他巣状瘢痕化

心内膜肥厚- + 2+ 3+脂肪浸潤- + 2+ 3+アミロイド沈着- + (外来性)細胞浸潤リンパ球,マクロファージ,好酸球,好中球,形質細胞,多核巨細胞など- + 2+ 3+類上皮性肉芽腫- +小動脈壁の肥厚- + 2+ 3+その他の所見心筋横径による肥大度の目安

右室(肥大-;~15μm,1+;16~20μm,2+;21~25μm,3+;26~μm)左室(肥大-;~18μm,1+;19~23μm,2+;24~28μm,3+;29~μm) (心筋生検研究会編. 診断モダリティとしての心筋病理. 南江堂. p.20,2017237)より許諾を得て改変転載)