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p.34 抽出テキスト

表16 基礎心疾患別リスクと予防的抗菌薬投与

IE リスク推奨クラスエビデンス

レベル

1.高度リスク群(感染しやすく,重症化しやすい患者)

• 人工弁術後•  IE の既往• 姑息的吻合術や人工血管使用例を含む未修復チアノーゼ型先天性心疾患• 手術,カテーテルを問わず人工材料を用いて修復した先天性心疾患で修復後6 ヵ月以内• パッチ,人工材料を用いて修復したが,修復部分に遺残病変を伴う場合• 大動脈縮窄I B 2.中等度リスク群(必ずしも重篤とならないが,心内膜炎発症の可能性が高い患者)

• 高度リスク群,低リスク群を除く先天性心疾患(大動脈二尖弁を含む) • 閉塞性HCM • 弁逆流を伴う僧帽弁逸脱IIa C 3.低リスク群(感染の危険性がとくになく,一般の人と同等の感染危険率とされる患者)

• 単独の二次孔型ASD • 術後6ヵ月を経過し残存短絡を認めないVSD またはPDA • 冠動脈バイパス術後• 弁逆流を合併しない僧帽弁逸脱• 生理的,機能性または無害性心雑音• 弁機能不全を伴わない川崎病の既往III Cエビデンス評価の詳細は,感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2017 年改訂版)の「CQ5:小児/ 先天性心疾患に対する歯科処置に際して抗菌薬投与はIE 予防のために必要か?」参照(日本循環器学会.2017

185)より)

表17 感染性心内膜炎高リスク患者における,各手技と予防的抗菌薬投与

抗菌薬投与状況推奨クラスエビデンス

レベル

予防的抗菌薬投与を行うことを強く推奨する・  歯科口腔外科領域:出血を伴い菌血症を誘発するすべての侵襲的な

歯科処置(抜歯などの口腔外科手術・歯周外科手術・インプラント手術,スケーリング,感染根管処置など)・  耳鼻科領域:扁桃摘出術・アデノイド摘出術・  心血管領域:ペースメーカや植込み型除細動器の植込み術I B

抗菌薬投与を行ったほうがよいと思われる・  局所感染巣に対する観血的手技:膿瘍ドレナージや感染巣への内視

鏡検査・治療(胆道閉塞を含む)・  心血管領域:人工弁や心血管内に人工物を植え込む手術・  経尿道的前立腺切除術:とくに人工弁症例IIa C

予防的抗菌薬投与を行ってもかまわない.ただし,IEの既往がある症例には予防的抗菌薬投与を推奨する・  消化管領域:食道静脈瘤硬化療法,食道狭窄拡張術,大腸鏡や直腸

鏡による粘膜生検やポリープ切除術,胆道手術・  泌尿器・生殖器領域:尿道拡張術,経膣分娩・経膣子宮摘出術,子宮内容除去術,治療的流産・人工妊娠中絶,子宮内避妊器具の挿入や除去・  心血管領域:心臓カテーテル検査・経皮的血管内カテーテル治療・  手術に伴う皮膚切開(とくにアトピー性皮膚炎症例) IIb C

予防的抗菌薬投与を推奨しない・  歯科口腔外科領域:非感染部位からの局所浸潤麻酔,歯科矯正処

置,抜髄処置・  呼吸器領域:気管支鏡・喉頭鏡検査,気管内挿管(経鼻・経口)・  耳鼻科領域:鼓室穿孔時のチューブ挿入・  消化管領域:経食道心エコー図・上部内視鏡検査(生検を含む)・  泌尿器・生殖器領域:尿道カテーテル挿入,経尿道的内視鏡(膀胱尿道鏡,腎盂尿管鏡)・  心血管領域:中心静脈カテーテル挿入III B

(日本循環器学会.2017 185)より)