p.15 抽出テキスト
表7 NYHA 心機能分類 I 度心疾患があるが,身体活動に制限なし,通常の労作で症状なしII 度心疾患があり,身体活動が軽度に制限される,通常の労作で症状ありIII 度心疾患があり,身体活動が著しく制限される,通常以下の労作で症状ありIV 度心疾患があり,すべての身体活動で症状が出現する.安静時にも症状があり,労作で増強する(Criteria Committee of the New York Heart Association. 1964 64)より作表) 表6 ZAHARA リスクスコア(わが国独自の内容を追加) 母体心血管イベントの危険因子スコア(重量化)不整脈の既往1.5妊娠前の心臓薬物治療1.5 NYHA 心機能分類III 度またはIV 度0.75左室流出路狭窄* 2.5体循環房室弁逆流(中等度以上) 0.75肺循環房室弁逆流(中等度以上) 0.75機械弁4.25チアノーゼ性心疾患(修復術前後を問わず) 1.0 * 平均大動脈弁圧較差 >50 mmHg あるいは大動脈弁口面積<1.0 cm 2 (Drenthen W, et al. 2010 50)を参考に作表)リスクスコアと母体心血管イベント発生率 リスクスコア値母体の心血管イベント発生率 0~0.50 2.9% 0.51~1.5 7.5% 1.51~2.5 17.5% 2.51~3.5 43.1% >3.51 70.0% 報共有する必要がある.Perloff とKoos は,母体死亡率はI ~II 度で0.4%,III ~IV 度で6.8%,胎児死亡率はIV度で30% と報告している65). 妊娠の際に厳重な注意を要する,あるいは妊娠を避けることが強く望まれる心疾患・病態としては,表8 に示すものがあげられる66–68).これらは,母体・胎児ともに死亡率や罹病率からみて,妊娠の継続や出産が悪い結果を生み出す可能性がきわめて高いと考えられる.妊娠が判明した場合,話し合いによって中絶をすすめることが多いが,妊娠を継続する場合には,高いリスクを十分に伝えたうえで,厳重な注意・管理のもと妊娠を継続するほかない. 表5 CARPREG II リスクスコア(わが国独自の内容を追加) 危険予測因子点数 妊娠前の心血管イベント(心不全,狭心症,不整脈,脳虚血発作) 3 NYHA 心機能分類III 度またはIV 度,あるいはチアノーゼ(SpO2 <90%) 3機械弁置換術後3体心室機能低下(LVEF <40%) *1 2高度左室流入路弁あるいは流出路狭窄*2 2肺高血圧の合併2冠動脈疾患の合併2高度のAortoparthy 2過去に治療介入を受けていない病変1妊娠評価の受診が遅れた患者1 *1 心筋症の項も参照(とくにHCM,拘束型心筋症,周産期心筋症) *2 心臓超音波検査で僧帽弁有効弁口面積<2 cm 2,大動脈弁口面積<1.5 cm 2,最大左室流出路圧較差>30 mmHg (Silversides CK, et al. 2018 29a)を参考に作表)リスクスコアと母体心血管イベント発生率 リスクスコア値予測される母体心血管 イベント発生率 0~1 5% 2 8% 3 15% 4 20~25% 5 以上40~45%